フリーランスの確定申告は難しい?青色・白色申告の違いや控除

フリーランスや個人事業主は会社員と違い、自分で確定申告を行わなければなりません。
「確定申告って難しい?」と面倒に感じる場合もありますが、申告が必要な手続きのため必ず行いましょう。確定申告を行うことでフリーランスの方にメリットがある場合もあります。

またフリーランスの確定申告には青色と白色がありますが、各違いと申告の基礎知識について解説します。フリーランスの確定申告のコツやポイントもまとめたので参考にしてください。

この記事でわかること
  • 確定申告が必要な理由
  • 確定申告の流れが把握できる
  • 按分の考え方・経費の種類
  • 所得控除・税額控除について

フリーランスの確定申告について

確定申告とは年に1度所得に対してかかる税金を納めるために必要な手続きです。
フリーランスが確定申告を行わなければならない理由やメリットについて説明します。

フリーランスには確定申告が必要な理由

会社員は毎月の給与からすでに所得税が徴収されており、年末に年末調整を行うだけで納税することができます。

一方でフリーランスは会社が代わりに納税をすることはないので、自分で確定申告をし、納税をしなければなりません。税金を納めるために必要ですが、支払いすぎた税金は還付してもらえるため、メリットも大きいのです。

フリーランスが確定申告を行うメリット

フリーランスが確定申告を行うのは納税の義務を果たすためですが、以下のようなメリットもあります。

  • 確定申告の控えが収入証明になる
  • 所得控除で節税できる
  • 還付金がある
  • 青色申告は赤字を3年繰り越せる

フリーランスの方が子供を保育園に入れたい時や、賃貸住宅を契約する際に確定申告の控えがあれば、それが収入証明書の代わりになります。
他にも確定申告をする際、様々な控除を申告すれば納税額を減額することができます。

また年の途中でサラリーマンからフリーランスになった方は、退職年の年末調整をしてくれないので、確定申告をすれば還付金が受けられるケースがあります。
さらに青色申告で確定申告をする場合は、白色申告と違い繰越控除の利用や赤字分を差し引き出来るメリットがあります。青色申告については次の章で詳しく解説します。

確定申告が不要なケース

フリーランスは所得が48万円以下の場合、確定申告が不要です。これは確定申告のルールで所得から基礎控除という48万円の控除が差し引かれるからです。
納税の控えを収入証明書として利用したい場合は、48万円以下でも確定申告を行い、利用することが可能です。

確定申告を怠るとどうなる?

所得が48万円以上あり、確定申告を行った場合には本来納税すべき納税額以外にも以下を納めなければならない場合があります。

  • 延滞税
  • 無申告加算税
  • 重加算税

期限までに納めなかった場合や、無申告の場合に課せられる税金があります。故意に所得を隠蔽した場合は、納付すべき税金の35~40%が課せられるケースもあります。このような危険を防ぐためにも毎年確定申告を行いましょう。

青色申告と白色申告について

確定申告には青色申告と白色申告があり、フリーランスの方はどちらで申告するかを選択することができます。
フリーランスの方はメリットの大きい青色がおすすめですが、青色と白色の違いや手続きの方法を見ていきましょう。

青色申告と白色申告の違い

青色申告と白色申告の大きな違いは、お金の管理を記録するための帳簿をつけなければならないかどうかにあります。青色申告の場合、記帳が義務付けられておりますが、平成26年から白色申告でも記帳をしなければならなくなりました。

青色は毎日のお金の管理で仕訳帳と総勘定元帳を作成し、これを元に確定申告の際に損益計算書と貸借対照表を作ります。そして青色申告決算書や確定申告書と共に提出することで確定申告を行えます。
白色申告は簡易的な帳簿で良いとされており、確定申告は申告書と収支仕訳書、後は控除の書類があれば確定申告が可能です。

青色申告は難しいと思えますが、今は会計ソフトで簡単に記帳ができます。

青色申告のメリット・デメリット

青色申告は税務面で以下のようなメリットがあります。

  • 65万円の控除・10万円控除
  • 赤字を3年繰り越せる
  • 家族に支払う給与が全て経費になる
  • 30万円未満の減価償却費が経費になる

青色申告の場合特別控除として65万円、簡易簿記で10万円の控除が受けられます。
また赤字は3年間繰り越せるので、前年で100万円の赤字が出た場合、今年度で100万の黒字が出たら事業所得ゼロと差し引きできます。

家族に支払う給与や、事業に用いる資産は30万円未満まで経費になります。
青色申告のデメリットは複式簿記での記帳ですが、今は会計ソフトがあるので自動で振り分けてもらえるためほとんどデメリットはありません。

青色申告するためには手続きが必要

青色申告するためには個人事業の開業届を提出する必要があります。また開業した日から2か月以内に所得税の青色申告承認申請書を提出しなければならないため、忘れずに提出しましょう。

フリーランスの確定申告の流れ

確定申告は期間が定められているので、スケジュールや必要書類を事前に把握しておきましょう。
また経費になる物の確認や、控除できる部分は控除すると節税対策になります。

フリーランスの確定申告の流れを解説します。

確定申告のスケジュール

フリーランスの事業年度は1月1日から12月31日と決まっており、この1年間に得た所得に対して税金を計算し、申告します。
確定申告は毎年2月16日~3月15日の間に必要書類を作成します。

提出期間が過ぎると税金を多く支払わなければならなくなるため、注意しましょう。

確定申告の必要書類

フリーランスの方が青色申告で確定申告を行う上で必要な書類を見てみましょう。

  • 確定申告書B
  • 青色申告決算書
  • 本人確認できるもの
  • 口座番号
  • 源泉徴収など所得の分かる物
  • 控除が証明できる書類
  • 朱肉の印鑑

確定申告書にはAB二つの種類がありますが、フリーランスの場合Bで提出します。
青色申告決算書は毎日のお金の記録をまとめたもので、会計ソフトで問題なく作成できるでしょう。

本人確認できる物や印鑑、控除が証明できる書類などを準備して確定申告を行いましょう。

経費の洗い出し

必要経費とは事業収入を得るために必要とした支出になります。必要経費は収入からかかった費用を差し引くことができるので、節税対策にはかかせません。領収書があれば必要経費になりますが、無い場合もあるためきちんと記帳して経費として計上しましょう。

一般的にフリーランスの経費は以下のような支出です。

  • 交通費・旅費
  • 事務用品など消耗品
  • 水道光熱費
  • 通信費
  • オフィスの賃料

交通費はもちろん事業で使用する事務用品やパソコン、スマホ本体代金なども経費になります。
自宅がオフィスという場合は家賃やネット代、水道光熱費や固定資産税など、使用した分を家事按分し経費にすることができます。

所得控除・税額控除の確認

フリーランスの方は、所得から経費だけでなく所得控除や税額控除を用いて節税することができます。経費と共に控除を利用して支払う税額を抑えましょう。

所得控除の種類には14種類の控除がありますが、一般的によく耳にする控除には以下があります。

  • 社会保険料控除
  • 生命保険控除
  • 地震保険控除
  • 寄付金控除

上記以外にもひとり親控除や障害者控除など様々な控除が受けられるので、確認しましょう。
また控除には所得控除以外にも税額控除があり、主な税額控除は以下があります。

  • 配当控除
  • 住宅借入金等特別控除
  • 外国税額控除

株式で配当金を受け取った方や、住宅を取得した人が受けられる住宅ローン減税があります。
他にも外国人で税金を納めている方が受けられる外国税額控除など様々な税額控除があるので、該当するかチェックしておきましょう。

フリーランスが確定申告をスムーズに行うコツ

フリーランスは会社員とは違い、確定申告を自分で行わなければなりません。そのための帳簿付けや経費の確認等様々なことを行う必要があります。
確定申告をスムーズに行うためのコツを見ていきましょう。

日々帳簿を付けておくことが大事

確定申告をスムーズに行うためには毎日の収支の計算や、経費は帳簿を作成してコツコツ記帳することが大切です。特に経費は領収書やレシートがあればそれを後で記入できますが、レシートが出ないものも中にはあります。

経費は仕訳を行いながら付けますが、勘定科目が分からない場合でも自分で決めて割り当てていれば問題ありません。大切なのは日々収支管理を行うということです。

会計ソフトを利用すれば簡単

会計ソフトを利用すれば、日付や概要、金額などの数値だけを入力するだけで簡単に振り分けてくれます。総勘定元帳で内訳ごとの残高を自動で集計してくれるので、簿記の資格がなくとも簡単に書類を作成することができます。

税理士にお任せする方法もある

金額が大きく正しく収支管理が行えるか不安、また忙しく日々帳簿付けができない、という方は税理士にお任せする方法もあります。
税理士を探す方法は知人の紹介やネット以外にも、税理士紹介サービスやコーディネーターに依頼するなど様々あります。税理士に依頼するには顧問料が発生するため、比較してから検討しましょう。

フリーランスの確定申告は会社員と比較すれば、日々の帳簿付けや申告書を作成する手間が発生します。白色申告の場合は簡易簿記と収支内訳書があれば申告できますが、青色の場合は複式簿記や損益計算書、賃借対照表などが必要です。そのため難しいと思いがちですが、会計ソフトを利用すれば簿記の知識が無くても作成自体は可能です。

フリーランスの方は、青色申告で控除が受けられるメリットが大きいので、青色申告で申告をすることをおすすめします。ポイントは日々の記帳を怠らない事や、経費に回せるものや控除に該当する物は何かを把握しておくことです。難しく感じる方は、税理士にお任せする方法もあるので、毎年きちんと確定申告をして税金を納めましょう。