フリーランスや個人事業主の社会的地位|ローン・年金・補償など

フリーランスや個人事業主の社会的地位は年々上がっています。2018年1月に働き方改革の一環として副業が解禁され、フリーランスや個人事業主として働く人が増えたのも社会的地位が向上した理由の一つでしょう。そのため今は誰でもフリーランスや個人事業主にチャレンジしやすい環境になっています。

ただし、会社員とは社会保障制度が異なるため、会社員からフリーランスや個人事業主に転身しようと思っている場合は、社会保障制度について事前に確認しておくことが大切です。

ほのすけほのすけ

ここでは、健康保険や年金の話にプラスして、フリーランスの身に起こり得るリスクに対しての補償など、知っておいて損はない内容を解説していきます。

この記事でわかること
  • フリーランスの社会的な地位
  • 会社員との健康保険や年金制度の違い
  • 病気やケガに対する保険の考え方
  • フリーランスの仕事上、起こり得るリスクと補償

フリーランスや個人事業主の社会的地位に対する認識

フリーランスや個人事業主の社会的地位は上がっていますが、実際にフリーランスや個人事業主として働いている人たちは社会的地位に対して満足しているのでしょうか?
内閣官房日本経済再生総合事務局が行ったフリーランス実態調査の中から、社会的地位に関する満足度の調査結果を以下で紹介します。

社会的地位に対する満足度

  • 非常に満足・満足…63.1%
  • 不満・非常に不満…36.9%

参考:令和2年5月 フリーランス実態調査結果|内閣官房日本経済再生総合事務局

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約6割の人が社会的地位について満足していると答えています。会社に属さず、個人の力で稼ぐという方法を選択しやすくなっていることがわかりますね。

信用力を数値化すればローンが組みやすくなる

「フリーランスや個人事業主はローンを組めるのだろうか?」と不安になっている人もいるでしょう。まだ仕事が安定していない時期に一般的な金融機関でローンを組むのは難しいですが、信用スコアリングサービスを利用すれば高額なローンを組むことも可能です。

信用スコアリングサービスとは、次のような個人の情報を数値化するサービスのことです。

  • 職業
  • 年収
  • よく購入するもの
  • 支払い履歴
  • 最終学歴など

様々な企業がスコアリングサービスを開始しており、上記の情報をもとに導き出されたスコアを提示することで借り入れ条件が決まる仕組みを採用している企業もあります。そのためこれまで支払いを滞納したことがない人などは、信用スコアリングサービスを利用すればスムーズにローンを組める可能性があります。

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ちなみに、ほのすけは会社員を辞める前にクレジットカード等は作成しておきました。また、家族持ちのためマイホームを購入しており、住宅ローンはも社員時代に組んでいます。

とはいえ、独立後にローンを組みたいケースもじゅうぶんあるので、こちらの記事でフリーランスのローン審査のポイントについてまとめました。

ケガと病気に備える保険について考えることが大事

会社員は勤め先が加盟する健康保険組合に入ります。しかしフリーランスや個人事業主は、自分でケガや病気などに対するリスクに備える必要があります。
フリーランスや個人事業主がリスクに備える場合に選べる保険を以下にまとめました。

  • 国民健康保険
  • 民間の医療保険

これまで会社の健康保険に加入していた場合は、国民健康保険に切り替えることになります。国民健康保険と健康保険とでは受けられる給付が異なるため、もし「国民健康保険だけでは不安」と感じる場合は、民間の保険で不足分をカバーすると良いでしょう。

フリーランスや個人事業主は国民健康保険の加入が必須!

会社の健康保険に入っていない場合は、住民票がある市町村の国民健康保険に加入しなければならないという決まりがあります。また国民健康保険に入っていないと、治療費を全額支払わなければならないため負担が大きいです。国民健康保険に加入していれば、窓口での支払い負担をかなり減らせます。

以下で国民健康保険加入者の自己負担割合を見ていきましょう。

  • 小学校入学後から69歳まで…3割負担
  • 70歳から74歳まで…2割負担

そのため国民健康保険への加入は必須です。
また医療費が基準額を超えた場合に医療費を払い戻してもらえる高額医療制度も利用できるため、国民健康保険に加入していればある程度の安心感を持って生活できます。

保険についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

不足する保障は民間の保険でカバーする

手厚い保障を求めているのならば、民間の保険への加入を検討しましょう。例えばケガや病気で働けなくなった期間の収入を保障してくれる保険などです。

会社の健康保険に加入している場合は傷病手当金が受け取れます。しかしフリーランスや個人事業主が加入する国民健康保険では傷病手当金を受け取れません。そのため民間の保険に加入して万が一のときに備えておけば安心です。数千円の掛け金で毎月10万円以上の手当を受け取れるケースが多いため、月々の支払い負担を抑えながら将来のリスクに備えられます。

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フリーランスはもしものことがあった際に、働けなくなるリスクはかなり大きいです。コストとリスクを天秤にかけて、加入しても良さそうな保険があれば掛け捨てタイプでも検討してみてはいかがでしょうか。保険料控除も利用できるので節税にもつながります。

将来の年金について考えることも大切

フリーランスや個人事業主は身体が元気ならば何歳まででも働けます。しかし将来の年金について考えておくことは大切です。予想外のことが起きて働けなくなる可能性もあるからです。
以下でフリーランスや個人事業主が加入しなければならない年金や、加入を検討したほうがいい年金をまとめました。

  • 国民年金
  • 国民年金基金
  • 小規模企業共済

国民年金は20歳から60歳までの日本国民ならば必ず加入しなければなりません。今まで勤め先の厚生年金に加入していた場合は、退職日の翌日から14日以内に手続きをして国民年金に切り替えましょう。
ただし国民年金は厚生年金よりも将来受け取れる年金額が少ないです。そのため将来の年金額を少しでも増やすために、国民年金基金などを利用して将来の年金額を増やすと良いでしょう。

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国民年金は確実に払っておきましょう。下で紹介する上乗せ制度をうまく活用することで、お得に将来の年金額を増やすことができます。

フリーランスと個人事業主の年金のベースは国民年金

20歳から60歳までのフリーランスや個人事業主の国民年金保険料は、2021年3月時点で月額1万6,540円です。決して安くありませんが、日本国民ならば保険料を支払って国民年金に加入しなければなりません。
国民年金に加入すると将来以下の年金を受け取れます。

20歳からずっと国民年金に加入で年間80万8,700円

1カ月あたりの受給額は6万7,000円のため、国民年金だけではゆとりのある生活を送るのは難しいかもしれません。

しかしこれまで厚生年金に加入していた場合は、上記の老齢基礎年金に老齢厚生年金も加算されます。厚生年金保険料を納めていた期間が長いほど将来受け取る年金額も多くなるため、フリーランスに転身する年齢によっては国民年金に加入するだけで老後の生活費を十分カバーできることもあります。

老齢基礎年金に上乗せする国民年金基金制度

「老齢基礎年金だけでは老後が不安…」という場合は国民年金基金制度を利用すると良いでしょう。国民年金基金制度を利用すれば国民年金と国民年金基金の2階建ての年金を受け取れるため、ゆとりのある老後生活を送ることも可能です。

以下に当てはまる人ならば国民年金基金制度を利用できます。

国民年金に加入している第1号被保険者

つまり自分で国民年金保険料を納めている場合は、国民年金基金制度を利用できるということです。

毎月支払う保険料は年齢や性別などによって異なり、6万8,000円以内の金額から好きな掛け金を選べます。ただし1度国民年金基金に加入すると途中でやめることはできないため、よく考えてから加入する必要があります。

自分の退職金を自分で用意できる小規模企業共済

小規模企業共済は個人事業主のための退職金制度です。国の機関が運営しているため安心感があります。「65歳以上になったら退職金をもらって少しゆとりのある生活をしたい」と思っている人は、小規模企業共済への加入を検討すると良いでしょう。

毎月の掛け金は次の金額から自由に選べます。

1,000円から7万円まで

65歳以上で共済金を受け取るのが基本ですが、65歳よりも前に共済金を受け取ることも可能です。ただし掛け金を支払った月数によっては、支払った金額の総額よりも少ない共済金しかもらえないこともあるため注意しなければなりません。

掛け金は所得控除できるため節税対策にもなります。さらに貸付制度も利用できるなど、個人事業主にとって小規模企業共済はメリットが多いです。

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小規模企業共済は、小さい金額からコツコツ支払うことができるのでおすすめです。また、掛け金は一時的に停止・再開が可能なのでご自身の経済状況に応じて柔軟に設定できます。

参考:小規模企業共済|独立行政法人 中小企業基盤整備機構

フリーランスや個人事業主にありがちなリスクに対する保障も重要

仕事をする以上、トラブルが起こる可能性はゼロではありません。会社員は企業と一緒に問題を解決しますが、フリーランスや個人事業主の場合は自分で問題を解決することになります。トラブルの内容によっては損害賠償金が発生する場合もあるため、保険に加入してトラブルに備えておくことが大切です。

以下にフリーランスや個人事業主に向いている保険をまとめました。

  • 損害賠償保険
  • 個人情報漏洩保険

損害賠償保険に加入しておけば、万が一著作権侵害や納期の遅延などがあり損害賠償金を請求された場合も保険が守ってくれるため安心です。また個人情報を扱う仕事をしている場合は個人情報漏洩保険に加入すれば、万が一個人情報を漏洩してしまったときも保険会社が様々な損害を補償してくれます。

フリーランスはフリーランスのための損害賠償保険を

損害賠償保険の中にはフリーランスに特化した損害賠償保険もあります。フリーランスのための損害賠償保険のため、フリーランスが欲しいと思う補償が充実しています。
以下で補償内容の一部を確認しましょう。

  • 仕事中の事故
  • 仕事結果の事故
上記の事故に対しては最高で5,000万円補償されます。さらに次の補償も含まれます。

  • 受託物の事故
  • 情報漏洩
  • 納品物瑕疵
  • 納期遅延

参考:FREENANCE(フリーナンス) | フリーランスを、もっと自由に。

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上記の事故に対しては最高で500万円補償されます。
しかも報酬の受け取り口座を保険会社が指定する口座にするだけで、保険料を支払わずに上記のような様々なリスクに備えることが可能です。

また、こちらの記事では「ファクタリング」と呼ばれる新しい資金調達方法について紹介しているので、チェックしてみてください。

仕事でパソコンが不可欠な場合は個人情報漏洩保険の検討を

万が一個人情報を漏洩した場合は仕事を継続できなくなるだけでなく、高額な賠償金が発生する可能性もあります。誰もが「絶対に個人情報を漏洩することはない」と思っていても、次のケースのようにいつの間にか勝手に情報が抜き取られることもあります。

外部からの不正アクセス

また宛先を間違えてデータを送ったり、盗難にあったりして個人情報が漏洩する可能性もあります。賠償金は数百万円から数千万円になることもあるため、パソコンを使用して仕事をする場合は個人情報漏洩保険に入っておいたほうが安心です。

まとめ

フリーランスや個人事業主の中には優れたスキルを持っている人がたくさんいることもあり、フリーランスや個人事業主の社会的地位は上がっています。

とはいえローンを組むときなどは、計画通りにローンを組めないこともあるでしょう。しかし自分の信用力を数値化すれば、初対面の人にも信用できる人間だということをわかってもらえます。そのため社会的地位や信用については、それほど気にする必要はありません。

これから、会社員からフリーランスや個人事業主になろうとしている場合は、人生設計を一度見直すことが大事です。仕事のリスクに備える保険についても検討しましょう。そうすれば安心してフリーランスや個人事業主としての新しい一歩を踏み出せます。

ほのすけほのすけ

会社員時代には考えたことがなかった様々なリスクがフリーランスには起こる可能性があります。リスクを把握して対策をしていくことで安心して仕事に取り組むことができるため、ぜひ覚えておきましょう!